KAMAKURA SIM. — 鎌倉市 津波避難シミュレーション研究 ← メインサイトへ
For Policy Makers / 担当者の方へ

鎌倉市の津波避難に関するシミュレーション研究の
ご報告と情報共有のお願い

本ページは、高校生研究者が自主的に実施した 津波避難シミュレーション研究の概要をまとめたものです。 高校生の研究として信頼性には限界がありますが、 鎌倉市の防災に関わるご担当者の方に、 参考としてご覧いただければ幸いです。

18.4%
基準条件(津波到達8分)での全体生存率
(現状では約5人に4人が間に合わない)
18pt
地域住民(33%)と
観光客(16%)の生存率差
1.9
避難支援アプリ「TENDEN」導入で
確認された生存率の改善
Research Video

研究の概要をまとめた動画(約5分)

以下の動画で、研究の背景・方法・主要な結果を順番にご説明しています。 先にこちらをご覧いただくと、以降の内容がより伝わりやすくなります。

※ 動画が表示されない場合は こちら から直接ご確認いただけます。

Key Findings

シミュレーションで確認された3つの結果

いずれも研究上の知見であり、実際の政策判断にあたっては 専門家によるさらなる検証が必要と考えています。

Finding 01

現状の条件下で、基準シナリオの全体生存率は18.4%にとどまった

18.4%
基準シナリオでの全体平均生存率
(夏の観光シーズン・津波到達8分・70,265人・3回平均)

南海トラフ巨大地震による津波が到達まで8分という厳しい条件でシミュレーションを実施したところ、 全体の平均生存率は18.4%という結果になりました。 全員が即時避難した場合は29.9%、 避難支援アプリ「TENDEN」を全員が使用した場合は34.9%(約1.9倍)まで改善しました。

Finding 02

土地勘の有無で、生存率に2倍以上の差が生まれた

地域住民の生存率が33.1%であるのに対し、 一般来訪客(観光客)の生存率は15.6%にとどまりました。 この差は、土地勘の有無・避難距離の長さによるものと考えられます。

要因を標準化しオッズ比で分析すると、生存率を最も下げるのは 「避難先までの距離」(0.45倍)と「避難開始の遅れ」(0.48倍)でした。 属性そのものは変えられませんが、避難開始を早め、混雑を避けるという 状況は変えられます。

感度分析:各要因が生存率に与える影響
Finding 03 ─ 特に注目の結果

幅わずか2mの砂浜出口で、危険水準を超える混雑が発生した

最大混雑ボトルネック(幅約2m):密度 12.1人/m²
群集事故の危険水準:10人/m²
差:危険水準を2.1人/m² 上回る

シミュレーション上、砂浜からの出口が限られているため、 海水浴客の避難がごく一部の出口に集中し、 群集事故のリスクが高まる密度に達することが確認されました。

観光客数が多いほど、また方向感覚(土地勘)を持つ人が多いほど、 むしろ混雑は悪化する傾向も確認されました。 単一の推奨ルートに人が集中することの危険性を示す結果です。

一方、避難支援アプリ「TENDEN」の導入率を上げるほど混雑のピークは下がり、 導入率80%以上で危険水準を下回りました。 混雑が予想される出口から避難路を増設するなど、 自治体レベルでの対応もあわせて有効と考えられます。

道路混雑度の分布
If You Are Interested

もしご関心をお持ちいただけた場合のご提案

以下はあくまで検討の一例として提示させていただくものです。 高校生の研究として信頼性の面で限界があることをご承知おきください。 ご判断はすべて担当者の方にお委ねいたします。

🔗
負担が少ない

避難支援アプリの情報を
防災ページでご紹介

開発済みの多言語対応アプリ「TENDEN」のURLを、 鎌倉市の防災案内ページに掲載していただける可能性があればご検討いただければ幸いです。

📱
負担が少ない

観光案内所等への
QRコード掲示

TENDENアプリへのQRコードを印刷したカードを、観光案内所や主要避難所に置いていただく形が 考えられます。QRコードの素材はご提供できます。

📄
内部ご検討が必要

研究データの参考活用

シミュレーション結果(全29シナリオ・各3回平均)のデータをご参考として提供することもできます。 避難計画の検討や研究機関との連携の参考としていただければ幸いです。

App

開発・公開中のアプリ「TENDEN」

シミュレーションの知見をもとに設計・開発した観光客向け津波避難支援アプリです。 スマートフォンから今すぐご確認いただけます。

TENDEN — 津波避難支援アプリ

  • 30言語対応(ブラウザ言語を自動検知)
  • P2P地震情報のWebSocketを検知し、緊急時に自動でモードを切り替え(ネット接続時)
  • 一度アクセスすれば、地図タイルやデータをキャッシュしオフラインでも継続利用可能(PWA)
  • 強化学習AIが高台への最適避難経路を提案(要配慮者向けの配慮ルートも併せて提示)
  • 各端末が独立に経路を確率的に分散させ、通信なしで特定の道への集中を回避(自律分散避難)
  • CUD(カラーユニバーサルデザイン)対応

https://masatosprojects.github.io/tenden-app/

アプリを開く →
About the Research

研究の規模と方法

70,265
仮想避難者数
(実地図データ準拠)
87
シミュレーション
実施回数(29×3回)
29
設計した
シナリオ数
3
統合した
数理モデル

使用した数理モデル:後藤・村上式(動的津波伝播)、Tobler関数(地形歩行速度)、 Klüpfelモデル(群衆密度による速度低下)。 空間データは国土地理院FG-GML、OpenStreetMap、国土交通省PLATEAUを統合して使用しています。

本研究は高校生の自主研究であり、専門家による査読・検証は現時点では限定的です。 公開中の分析レポートと技術概要は下記よりご確認いただけます。

→ 2026一括実行 分析レポート  ·  研究概要(技術解説)

まずはご連絡いただけますと幸いです

本研究にご関心をお持ちいただけましたら、 まずはメールにてご一報いただければと存じます。

ご返信をいただけた後に、研究資料の詳細送付や、 ご都合に合わせた説明の機会(30分程度を想定)についてご相談させてください。 もちろん、資料のご参照のみでも歓迎します。

高校生の研究として、できることには限りがありますが、 少しでもお役に立てれば幸いです。

メールで連絡する 高校生研究者 / KAMAKURA SIM Project
determined.masato@gmail.com